先週末の展示会は、沢山の方が見に来て下さったり、とても良い感想をいただいたりと、お陰様で大成功でした。私の作品2点、蓮の葉の形に挽いた磁器と、ガーゼで作ったスクリーンに映したショートフィルムの様子を、少しご紹介します。
大学の一課題であった(そう、一課題。最終課題はこれからです!)この展示会の背景はというと、地元のアートディーラーS氏を依頼人として進めていった創作活動で、彼の住む1820年築のジョージアン調のお家がテーマでした。
私が興味を持ったのは、「さかな」と「もよう」の2つの視点。S氏がこの家を買った数年前は、内装も庭もかなり長期間放置状態だったそうで、庭に池があることすら分からなかった程、草木が生い茂っていたそうです。そして発見した池にはなんと魚が今も生きていて!どのくらいその魚は真っ暗闇の池に住んでいたのでしょうか?もしかしたら光など見た事がないのかも?そんな話にすっかり魅了された私は、暗闇から徐々に差し込む光で変わっていく水面を魚からの視点で表現した映像を作りました。「さかな」の話と平行するように、もう一つとりこになったのは、建てられた当初からの古いタイルの床やガラス戸など、家中にちりばめられた素敵な模様達。「さかな」と「もよう」。どちらも長い間手入れをされていない状態から現れた「隠れた美しさ」を感じました。それが私の作品の原点であり、表現方法でもあります。
そんな思いで、形にした蓮の葉。磁器をろくろで挽いたのは初めてで、かなりの苦戦でしたが、その過程は今思うと楽しかったです。印刷転写の原画は一つ一つ手描き。(その様子はこちら)私のお気に入りは刺し子のようなバージョンです。(その過程はこちら)
犬も喜んでくれたかな?xま